プロヴァンス地方には「〇〇プロヴァンス」って街が多いけど、みんな同じような雰囲気の街なのかな。行くならどれかなど教えて欲しいな。
それでは「サン・レミ・ド・プロヴァンス」、「レ・ボー・ド・プロヴァンス」、「サロン・ド・プロヴァンス」の3つの町を紹介しますね。近くの町なのに不思議なくらい印象が異なる街です。どれもお勧めですよ。
プロヴァンスの小さな街
サン・レミ・ド・プロヴァンス
- アヴィニョンの約20km南、アルピーユ山脈の真北に位置する街。「凱旋門」を初め古代ローマ時代のグラヌムの遺跡群で有名。
- この街の有名人は、16世紀に生まれたあのノストラダムス。また画家フィンセント・ファン・ゴッホが、この町のサン=ポール・ド・モゾル修道院の精神病院で療養していたことがあり(1889年 – 1890年)、このとき 『星月夜』が描かれた。
地域圏 (Région) | プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏 |
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県 (département) | ブーシュ=デュ=ローヌ県、アルル郡 |
人口 | 9775人 |
標高 | 最低:7m、最高:392m |
面積 | 89.09km2 |
サン=レミの療養所の自室から見える麦を刈る労働者の姿にゴッホは、「僕はその時、この刈る人に、人間は刈りとられる麦のようなものだという意味で、死のイメージを見た。だからこれは、いわば前に試みた「種まく人」と対をなすものだ」と語ったとの事。
サン・レミ・ド・プロヴァンスへのアクセス
- アルル(Arles)駅、またはアヴィニョン(Avignon)駅から、Cartreize社57番のバスでサン・レミ・ド・プロヴァンス停留所下車。
大きな街からはサン・レミ行きのバスが出ているんだな。1日に何本くらい走っているんだろうか。沢山走っていればレンタカーじゃなくてもいいな、
サン・レミ・ド・プロバンスの見どころ
サン・レミ・ド・プロヴァンスの街並み
- 岩山に張り付くように築かれた街です。
- 独特の色合いの石壁が良い雰囲気で、ゆっくり歩いても1~2時間で散策可能です。
毎週水曜日の午前中にマルシェが行われています。南仏特有のカラフルな食器類など探すのは楽しいですよ。蝉を描いたお皿、ヒマワリの食器等、独特の可愛さです。
サン・ポール・ドゥ・モゾール修道院
- サン・レミ・ド・プロヴァンスから南へ1km程行った所にあるラベンダーで有名な修道院。ゴッホのラベンダー畑が描かれた場所として有名。
- ラベンダーは7月に満開になるのでそのころ訪れるのがお勧めです。
ゴルド郊外の「セナンク修道院」と混同してしまいそうですが、こちらのラベンダーも綺麗ですよ。ゴッホの絵でも有名ですね。
レ・ボー・ド・プロヴァンスについて
- クロー平野とカマルグ湿原を、アルピーユ山の崖の上から見下ろす様にひっそりと佇む村。
- レ・ボー家の統治の元、ヨーロッパで最も古い封建制の村としても知られ、レ・ボー家の栄光や激動を感じる品を見学することも出来る。
地域圏 (Région) | プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏 |
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県 (département) | ブーシュ=デュ=ローヌ県、アルル郡 |
人口 | 391人 |
標高 | 最低:52m、最高:310m |
面積 | 17km2 |
この街の歴史は10世紀に好戦的なレ・ボー一族が城塞都市を築き上げたことから始まります。統治していた5世紀もの間は、周辺地域の79の村や街を支配してたということです。
レ・ボー・ド・プロヴァンスへのアクセス
- アルル(Arles)駅、またはアヴィニョン(Avignon)駅から、Cartreize社57番のバスでレ・ボー(Les Baux)停留所下車。
- アルルから約30分、アヴィニヨンから約1時間。
さっきのサン・レミに行くバスがレ・ボー・ド・プロヴァンスへも行くんだな。解りやすくていいな。
レ・ボー・ド・プロヴァンスの歴史や見どころ
レ・ボー・ド・プロヴァンスの歴史
- 10世紀にレ・ボー一族が城塞都市を築き、その後、統治していた約500年もの間に周辺地域の79の村や街を支配していた。
- その後、フランス王国へと併合されたが、1642年にモナコ公国のグリマルディ公爵家へと譲渡されレ・ボー侯爵位は、現在もモナコ国王家へと引き継がれている。
街を登ってゆくとかつての城塞後があります。入場は有料ですが大きな投石器などもあり、レ・ボー一族が如何に好戦的だったかなどが判る歴史の片りんを垣間見れます。
レ・ボー城
- 最も高い場所には11世紀に建設されたレ・ボー城が鎮座している。
- 山頂の平らな場所では、投石機や弩砲など中世の兵器が設置され、その迫力に圧倒されます。
- 高台の城からはアルピーユの谷の絶景を一望することが出来ます。
高台の城から見たアルピーユの谷の夕景は最高でした。レ・ボー城が昔、どんな施設だったかビデオや展示で見せてくれる施設もありました。
街の散策
- レ・ボー・ド・プロヴァンスは、「フランスで最も美しい村の1つ」登録されている美しく趣き深い村です。
- 独特の色合いの石で作られた街並み、石畳が良い感じの村です。ゆっくり散策しても2~3時間で十分に回れます。
街中の道も細く、全く近代化されていない街は本当に中世に迷い込んだような錯覚さえ覚えます。「フランスで最も美しい村の1つ」登録されているのも理解できる街でした。
サロン・ド・プロヴァンス
- 旧市街にはかつての繁栄を忍ばせる建物が数多くみられる。
- クラポンヌ運河の建設者アダン・ド・クラポンヌの生まれた町、またノストラダムスが晩年を過ごした町として有名。
地域圏 (Région) | プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏 |
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県 (département) | ブーシュ=デュ=ローヌ県、エクス=アン=プロヴァンス郡 |
人口 | 40,147人 |
標高 | 最低:1115m、最高:2,080m |
面積 | 70.30km2 |
あの「1999年7の月に恐怖の大王が来るだろう」って予言して日本で大ブームになったノストラダムス。日本だけの有名人かと思ったらフランスでも有名人でした。笑
サロン・ド・プロヴァンスの歴史や見どころ
サロンドプロヴァンスの歴史
- この地域は紀元前6世紀からポカイアの影響下に有りました。
- サロンの名前は「ヴィラサローネ」として9世紀、アルルの大司教がその場所を支配したころの名に由来します。
サロン・ド・プロヴァンスの街は、アドリア海、地中海、大西洋と続く塩の道の中間点という好位置にあったため塩の取引で発展しました。
時計門と旧市街
- 17世紀に造られた時計門とブール・ヌフ門という名の2つの門の内側に旧市街はある。
- 街の繁栄は16世紀に、アダン・ド・クラポンヌが建設したクラポンヌ運河が商取引をこの街にもたらした事から。
博物館になっているノストラダムスの家の他に、街の中にはいくつかノストラダムスの銅像もありました。街にとって英雄だったんだなあって。
3つのプロヴァンス まとめ
- レンタカーを借りて回った町。近くの町なのに不思議なくらい印象の異なる町ででした。1つ1つの町に歴史がありその歴史が街の印象を作っているのだなあと改めて思った訪問でした。
- 3つの町ともに、旧市街は散策を楽しむに十分な趣きや雰囲気を持っています。時間があればぜひ3つとも訪問いただきたい町です。
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