どうしたんだ? 哲太郎。今まで本の紹介って「投資しよう!」って本しか紹介してこなかったのに。
最近、投資、投資ってお金のことばかり考えていた私に友人のOがこの本を読めって勧めてくれたんだ。結構、納得することが多くて皆さんにも紹介したくなりました。
DIE WITH ZERO 購入の切っ掛け
- YouTubeとかの要約で概要は知っていたので、友人に勧められていても買うつもりはなかったが本屋で数ページ読んでみて買って読んでみることに決めた。
- 冒頭で紹介されていたイソップ童話のアリとキリギリスの話を読んだとき、昔のちょっとひねていた自分を思い出したからだ。笑
いつも真面目に働いている働き者のアリ。毎日毎日一生懸命働いて、冬になっても食べるものに不自由なく暮らせた。
自由気ままに遊んで暮らしていたため、冬になったら食べるものがなくなって死んでしまった。
- 子供のころの哲太郎。ひねた子供だったので、このイソップ童話を読んで一体アリとキリギリスのどちらが幸せだったのだろうと良く解らなかった。
- 人間に例えたとき、アリはサラリーマン、やがて来る冬は老後と考えるとどうだろう。
遊ぶことには目もくれず、一生懸命働いているサラリーマン。老後のお金は心配なく安定した生活が送れそうだ。老後はお金はあるけどもう旅に出る気力がない。
少しお金が貯まると会社を辞めて世界中を旅してきたバックパッカー。老後の生活は心配だが若い時の経験と思い出はたくさん持っている。
- 昔の哲太郎はお金を貯めることに全く興味がなくて、GW、夏季休暇、正月休みなど会社の休暇を利用してヨーロッパを旅してきた。上司、先輩からはよくこのイソップ童話に例えられて「まるでキリギリスだな」って笑われたのを思い出した。
- サラリーマンなので本当のバックパッカーのような旅ができていた訳ではないですが。
若い頃はお金を貯めるのは後でいい。今は今だからできることをやろうって、レンタカーで1日500km走ったり、寝台車で国境を越えたりするヨーロッパ旅行をしてました。この本、ちょっと私の人生、肯定してくれたようで嬉しかった。
DIE WITH ZEROについて
アメリカのビル・パーキンスが書いた「お金は使い切って死ね」という主張の本。この本に書かれた彼のルールが以下の9つ。今、味わえるはずの喜びを先送りして財産を蓄えるよりも、『明確な計画を持ち、同時に今を楽しむことを忘れない』そんな生き方をするために9つのルールと彼は書いている。
- お金は「今しかできないこと」に投資する。
- 一刻も早く経験にお金を使う。
- ゼロで死ぬ
- 人生最後の日を意識する
- 子供には「死ぬ前に」与える
- 年齢にあわせて「金・健康・時間」を最適化する
- やりたいことの正味期限を意識する
- 45~60歳に資産を取り崩し始める
- 大胆にリスクをとる
全部に共感する訳ではないが色々考えさせる項目が沢山あった。自分は一体老後にいくら必要と考えて貯めていたのか。考えなしにあればあるほど必要と考えていたのではないか。老後にやりたいことにいくら必要か考えたことがあったか。今健康に投資せずに老後の医療費貯めていたのではないか。
若い時はヨーロッパ旅行で毎回ボーナス使い切るなんて、ちょっと尖った考え方してたのに、最近は「老後の資金だ」って闇雲に貯蓄してる。老後にやりたい10のことだって幾ら掛かるのかなんて考えたこともなかった。
DIE WITH ZERO 9つのルール!
1.お金は「今しかできないこと」に投資する。
- お金は限られた時間の中で最大限に命を燃やすために『今しかできないこと』に使うべきだ。若い頃にはした金を貯めるよりも「経験をすること」にお金を使うべきだ。
- 大切なのは、自分が何をすれば幸せになるかを知り、その経験に惜しまず金を使うこと。人生の充実度を高めるのは、「そのときどきに相応しい経験」のためにお金を使うことである。
- 死ぬまでに使い切れないお金を貯めても無意味だ。節約人間の「アリ型」への警告として、今味わえるはずの喜びを極端に先送りすることに意味はないと「キリギリス型」の生き方をすることを勧めている。
哲太郎にとってヨーロッパ旅行に行くことが「今しかできないこと」だったんだ?
今は今だからできる旅をやろうって、レンタカーで1日500km走ったり、寝台車で国境を越えたりするヨーロッパ旅行をしてました。
2.一刻も早く経験にお金を使う。
- 人生の一番大切な仕事は「思い出づくり」だ。人生の最後に残るのは思い出だけだから。人は誰でも思い出を通して人生の出来事を再体験できる。
- 人は投資で「配当」をもらいお金を増やそうとする。同じように経験は私たちに尽きることのない「記憶の配当」を与えてくれる。20代での経験は、30代と比べ長い期間の「記憶の配当」を得られ続ける。逆に死の間際で何かを経験しても、もらえる記憶の配当は少なくなる。
たくさんのヨーロッパ旅行っていう経験は哲太郎に「記憶の配当」くれたの?
ハイ、ヨーロッパの風景はいつでも頭の中にありますし、次はどこ行こうかなど考えると仕事の活力になりましたよ。
3.ゼロで死ぬ
- 金を稼ぐために費やした年月は二度と返ってこない。
莫大な時間を費やして働いても、稼いだ金をすべて使わずに死んでしまえば、人生の貴重な時間を無駄に働いて過ごしたことになる。 - 人は「いつ死ぬかなんてわからない」。
しかし、「ゼロで死ぬ」ことを目指すことはできる。人生の最長の寿命をまっとうすることを前提に、1年あたりの消費額を決定すればいい。多くの人はそれすら計算せずに、なんとなく必要以上のお金を貯め込んでいるか、必要な金を貯めていないかのどちらかだ。 - 将来のために貯金すべきでないとは言っていない、必要以上に貯め込むことや、金を使うタイミングが遅すぎることが問題と言っているのだ。FRBによる調査では、なんと70代になっても人々はまだ未来のために金を貯めようとしている。高齢者は医療費を考えて貯蓄をする傾向にある。
こんなの全く考えたこともなかった。老後は有名な4%ルールでできるだけ資産を減らさないように生きよう。お金がなくてひもじい生活なんてまっぴらだって考えてた。
4.人生最後の日を意識する
- 神様ではない限り、誰も自分が死ぬ日を正確には予測できない。だが、自分があとどれくらい生きるかを真面目に考えてみることには価値がある。自分がいつ死ぬか想像さえしていなければ、慎重派の人は150歳まで生きるかのような過度な貯金をしてしまうかもしれない。
- リスク許容度を考えて備える場合と、単に闇雲な恐怖に駆られて備える場合とでは、とてつもなく大きな違いが生まれる。この本の目的は、富の最大化ではなく、人生の喜びを最大化する方法を探すことだ。
自分の推定死亡日までの日数をカウントダウンするアプリ「Final Countdown」というアプリが紹介されていたのでダウンロードしてみました。いきなり残りの寿命を意識してしまいました。笑
5.子供には「死ぬ前に」与える
- ゼロで死ぬことについて話したとき、必ずある同じ質問が「子どものことはどうするの?」。筆者の答えは、子どもたちに与えるべき金を取り分けた後の、残りの「自分のための金」を生きているうちにうまく使い切るべきだ。
- また、あなたが死ぬ「前」に財産を与えるべきだ。死んでから分け与えるのでは遅い。子供たちが受け取った財産を最大限に活用できるタイミングを考えて上がるべきだ。あなたが寿命で亡くなる時の子どもたちの年齢は、すでに高齢になっており、価値を引き出すことができない。
子供がいない人は慈善団体に寄付することが多いけど、これも生きているうちの方が良いそうです。
6.年齢にあわせて「金・健康・時間」を最適化する
- 人生の残り時間によって、今を楽しむ事と将来に備えることとのバランスを最適化してゆこう。まだ健康で体力があるうちに、金を使ったほうがいい。金から価値を引き出す能力は、年齢とともに低下していく。
- 「金」「健康」「時間」のバランスが人生の満足度を高める。若い頃に健康に投資する方が、人生全体の充実度は高まる。時間は金よりもはるかに希少で有限だ。
確かに老後に病気になること考えて医療費を貯めるくらいなら、若いうちに健康に投資すべき。考えれば当たり前なのに中々できないのは何故でしょう。
7.やりたいことの正味期限を意識する
- 死ぬ前に後悔することトップ2。オーストラリアの介護士が看取った
- 勇気を出して、もっと自分に忠実に生きればよかった。
- 働き過ぎなかったら良かった。
- こんな後悔はしないように生きようと決意することはできても過ぎ去った時間は取り戻せない。人生の各段階で使える時間はそれ程多くはない。もちろん無制限でもない。
- 「タイムバケット」で後悔しない人生を作る。物事にはそれを行うための相応しい時期がある。残り数十年の人生を5年や10年の単位で分け、期間内でやりたいことを実現させてゆく具体的な計画を立てる。
楽しい老後って死ぬまで続くと思っていた。80歳過ぎたら海外旅行に行きたいなんて思わないんだろうな。健康寿命とかも考えなきゃね。
8.45~60歳に資産を取り崩し始める
- 私たちは人生のある段階で、まだ経験から多くの楽しみを引き出せる力があるうちに、純資産を取り崩していくべきなのだ。
- 死ぬまでに必要な金=(1年間の生活費)×(人生残りの年数)×0.7
- あなたが考えているより老後に金はかからない。さあ、老後を待たずに金を使い始めよう。
老後のために過度に貯蓄するのではなく、金をもっと早い段階で有効に活用すべきなんですね。
9.大胆にリスクを取る
- リスクを取らないリスク。デメリットが極めて小さく、メリットが極めて大きい場合、大胆な行動をとらないほうがリスクになる。歳をとると、失うものは増え、成功しても得られるものは少なくなる。
- リスクは簡単に取れる時期に生かし切れていない人は多い。今、リスクを取れないのなら、いつ取 れるのか? 本当にやりたいことを探したいのなら、リスクを取るときがあってもいい。
- 私たちが一番恐れるべきは「80歳になったとき潤沢な資金があるか」ではない。人生と時間を無駄にしてしまうことなのだ。
確かにこの歳になると若い時にやっておけば良かったなあってことが幾つかあるなあ。それがリスクを取らないリスクなんだな。
DIE WITH ZERO まとめ
- この本は初めから最後まで書いてあることが全くぶれない。書いてあることの要点は下記の4つ。全章、言葉を変えてこの4つを書いているといってもよい。
- 人生の楽しみや喜びを先送りにしない。人生という限られた時間の中で幸福を最大化するためには、若いうちに良質な経験をすることが大切である。
- どんな金持ちであっても、あの世にお金は持って行くことはできない。だからこそ死を意識し、全部のお金を使い切る「ゼロで死ぬ」を実践すべきだ。
- 人生をより良いものにするために、「お金」、「健康」、「時間」をバランスを最適化をいかに図るかが重要になる。
- 行動には賞味期限がある。そのチャンスを逃さないためにも、大胆にリスクを取るべきだ。リスクを取らないリスクは人生と時間を無駄にしてしまう。
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